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2015-01-24 18:17    ベスト Louis Vuitton-ルイヴィトン ダミエ エベヌ バム バッグ ブルックリン N41101 男性向け 財布
「ええ、変ですね。ちょっと、変なんです」 「どう変なんでしょう?」 「この写真、日付も入っている通り、いずれも七月二十二日のものばかりですな。ところでお二人は、前日の二十一日に新宿で落ちあって、楽しく出発なさいました。それなのに、前日のものは一枚もなく、二日目の日曜日のものばかりです。ふつうなら、両日とも平等にあるはずだ。これは、どうなさったんでしょうね?」 「そんなこと聞かれても、私にはわかりませんわ。初日はまだ私たち、恥ずかしかったり、硬くなっていたりで、写真どころではなかったんだと思いますけど」  それは、本当である。厳密に言って、出発する時点では二人の間にはまだ、肉体関係は成立していなかったし、人眼を忍ぶ仲だったので、写真を撮るような気分ではなかったのである。  しかし、それは当事者だけにわかる微妙な恋の心理であって、無粋な第三者には、変だと思えるかもしれない。  現に杉浦は訊いた。 「どうもわかりませんな。会社の職場旅行や若い人たちのアベック旅行、新婚旅行などをみても、最初に電車にのる時から、楽しくビデオカメラを回したり、スナップ写真を撮ったりするものではありませんか?」 「警部は、不倫の恋をなさったことはありませんね」 「ええ、残念ながら」 「それじゃ、わかるはずありません。言っておきますけど、私たちは職場旅行や若い人のスキー旅行ではありませんでした。密会旅行だったんです。昔ふうにいえば、人眼を忍ぶ旅行です。写真どころではありませんでした」 「しかし……それなら、どうして翌日に限って、こんなに沢山、お撮りになったんでしょうかね。え? ご主人に見つかれば、まずいものを」  あっと、明日香は何となく足許をすくわれ、 「いったい、何が言いたいのですか」 「稲垣氏はほとんど故意に、自分と伊集院明日香という人妻が、箱根で密会旅行をしていたんだという客観的証拠を残すために、このようにたくさんの写真をお撮りになったんじゃないかと、われわれは考えましてね」 「それが、どうだとおっしゃるのですか」 「それがどうだ、という議論ではない。そういう計画的な写真の撮り方をなさった稲垣氏なのに、前日のものがない。これはどういうことかと申しますと、稲垣氏は前日は、心に非常な緊張とプレッシャーをもっていて、写真どころではなかった。その稲垣氏の緊張とプレッシャーは、奥さんに対する愛情のしからしむることだったかもしれないし、あるいは別のことのためだったかもしれない。つまり、稲垣氏はその夜、秘かに何かを企んでいたのかもしれないのです。それを証明するのは、奥さん、あなたしかいない。え、何でもいい。何か、思いだしたことがあったら、正直に教えていただけませんか?」  杉浦警部が、熱っぽい眼をむけて、検事のような口調で明日香に、密会当夜の秘密を思いだせ、と迫っている。