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null おきくは銀兵衛の様子を察して、早々のうちに腰をあげようとした。 「どうも、どこかで筋道がこんがらがっているようだ。それがはっきりするまで、お嬢さんはここにおとどまりになってください」 「いえ、ご迷惑をおかけしましたが、わたしはこれで……」  危険を察し、おきくの声がふるえた。 「そうはいかねえよ、お嬢さん。他人《ひと》の家に妙な理由をもうけて金を無心にくるのは強請《ゆす》りもおんなじだ。ことがばれて、逃げようたって駄目だ」  銀兵衛ははやくも牙《きば》をむいた。いいながらむらむらと情欲をかきたてていった。  おきくは飛んで火に入ってきた虫である。むざむざ逃がすつもりはなかった。お千代にかわる人質をとったことにもなる。 「わたしはそんなつもりでまいったのではありません。おゆるしください」  おきくの顔が恐怖にひきつり、言葉が泣き声になった。 「富之助は、おれの娘をかどわかしているんだ。きたねえ野郎だ。かわりにおまえを人質にとってやる」  そういったかとおもうと、銀兵衛はやにわにおきくに飛びかかった。 「きゃあっ」  悲鳴をあげて逃げようとしたが、おきくはすぐにつかまってしまった。 「いくらでもさけぶがいい、わめくがいい。外へはきこえねえ。誰もたすけにきてはくれないさ」  おきくは必死でもがいたが、銀兵衛はそれをたのしむように、ゆっくりと彼女の抵抗をうばっていった。 「やめてください……、おゆるしください……」  泣いてたのんだが、銀兵衛はせせらわらった。  おきくはしだいに身うごきができなくなった。