miumiu 2つ折り財布
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(ユナイテッド オム) United HOMME 二つ折り財布 ブラック カラーステッチ カーフレザー×ポニーレザー UH-202 【COLUMBUS(コロンブス) エチケット綿テレンプ セット】
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null「問題はそこよ。直子は心底そのけだものに惚れてたのよ。ばかだから」 「どういうことだ?」  伊奈は公子をうつけたような眼で見た。 「保険金を手に入れたあとで、それがばれないように、あたしたちがあんたを殺すことを、直子は知ってたのよ。あんたを殺してくれって、直子は言ったんだから……」 「なんだと!」 「吠えるんじゃないよ、けだもの。直子は自分も死ぬし、あんたにも生きててほしくなかったのよ。直子はあんたと心中したいって言ったんだよ。だけど、なんにも知らないあんたに心中を持ちかけるわけにはいかないし、そうかって、自分の手であんたを殺して無理心中する気にはなれないって。あんたが血を分けた兄貴だと判っても、愛情は変らないんだって、あの子は言ってた。そう聞けば、あの子があんたが殺されることを承知で、保険金の詐欺を手伝った気持がわかるだろう」  公子はすさまじい眼で伊奈を見すえて言った。伊奈は胸に石を抱いた気持になった。彼は立った。ベランダの窓の前に行った。額を窓のガラスにつけた。髪についた水が、窓ガラスに条《すじ》をつけてすべり落ちていく。心中——ということばが胸に湧いた。たがいに別々に殺されることで、結果としては無理心中をはかろうと考えて、直子は生命保険金の詐取に加担したということか——。  伊奈は胸の底で唸り声をあげていた。  重い眩暈《めまい》を覚えた。体が揺れた。彼は窓のガラスに額をつけたまま、その場にくずれ落ちるようにしゃがみこんだ。 (直子がおれを人に殺させようとした……)  伊奈はそのことに、彼自身に対する直子の愛だけでなく、悲しい憎しみを見ていた。伊奈の父親は、直子自身と彼女の産みの母と姉とを棄て去って顧《かえり》みなかった男である。伊奈はその男の息子だ。直子の悲しい憎悪は、伊奈の父親にだけではなく、伊奈自身にも向けられていたのではないか——伊奈はそう思わずにはいられなかった。そう思うことで、彼は自分を人に殺させようとした直子の意志に、正当性を与えようとしていた。 「それで、どうやって直子さんを殺した?」  黒崎が公子に訊いた。 「直子は、結婚一周年が過ぎたら、いつでも自分を殺してくれていい、と言ったのよ。その結婚記念日に、直子が景のママのところに仕上がった服を届けにくることがわかったのよ」 「中迫景子が服を届けにきた直子さんを、殺し屋の岩淵に引渡したってわけか?」 「直子の結婚記念日はまだ過ぎちゃいなかったけど、チャンスだったものその日が」  伊奈はそのやりとりを遠い思いで耳に入れていた。 「岩淵を殺し屋に引きずり込んだのは、どういうわけだ?」